世界大百科事典(旧版)内の二硫化炭素中毒の言及
【有機溶剤中毒】より
…これらは他の職場にもみられる一般的で非特異的なものであるが,作業環境気中の溶剤濃度が高くなってくるほど目立ち,これに神経症状や他の障害が伴ってくることが注目される。歴史的には,第2次大戦前ではビスコースレーヨン工場での二硫化炭素中毒(強い精神障害),戦後1950年代のサンダル製造業でのベンゼン中毒(造血障害.死亡例が多く出た),60年代のベンゼン代用溶剤として導入されたn‐ヘキサンによる末梢神経障害(とくに下肢の筋肉萎縮,歩行困難)が有名である。一般人の間ではシンナー遊びによる中毒があり,これらの重症例では脳実質の変性による人格障害も加わってくる。…
※「二硫化炭素中毒」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」