世界大百科事典(旧版)内の二重社会論の言及
【植民地】より
…しかしこの複層性をめぐる分析視角は,以下のように変化してきた。(1)二重社会論 植民地社会においては,伝統的部門が農村部にほぼそのまま残存し,沿岸都市部の近代的部門はそれとは断絶して併存しているという考え方で,最初J.H.ブーケによって提唱された。そこからは,伝統的経済をひとしく封建制とみなしてその残存を低開発の主要因と考え,ウェスタン・インパクトの農村部への伝播こそが発展を生みだすとする〈近代化〉論的開発政策が導きだされた。…
※「二重社会論」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」