世界大百科事典(旧版)内の亜熱帯多雨林の言及
【植生】より
… 北半球の植生において,温度については川喜田・吉良の暖かさの指数を,乾湿度に関してはケッペンの指数を用いて,相観に基づく植生区分である群系と気候との対応関係をうまく表すことができる。 高温多湿の熱帯多雨林は,鬱閉(うつぺい)した大高木層と小高木層の上に鬱閉しない巨大高木層をもつが,亜熱帯多雨林になると巨大高木層が欠けてくる。熱帯季節林(熱帯雨緑林)は,乾燥度が強まるにつれて,巨大高木層がなくなり,乾季に上層だけが落葉するものから全体が落葉するものに変わる。…
【相観】より
…世界的にみれば,気候が変われば相観は変わる。東アジアのような湿潤地域での熱帯から寒帯へという温度変化に伴っては,巨大高木を含めて3層の高木層をもち優占種がない常緑の熱帯多雨林,巨大高木層のなくなる亜熱帯多雨林,優占種が目だつ暖温帯常緑広葉樹林(照葉樹林),冷温帯落葉(夏緑)広葉樹林,亜寒帯針葉樹林,寒帯荒原(ツンドラ)へと移行する。熱帯での湿潤から乾燥へという変化に伴っては,熱帯多雨林,乾季に上層木が落葉する半常緑熱帯多雨林,全体が落葉する熱帯季節(雨緑)林,樹木を混じえた熱帯草原(サバンナ),とげ低木の生育する半砂漠,短命草本が出現する砂漠へと移行する。…
※「亜熱帯多雨林」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」