世界大百科事典(旧版)内の人参代往古銀の言及
【日朝貿易】より
…そこで藩財政の低下という重大局面にたった対馬では,良質な銀貨の鋳造を幕府に請願し,1710年(宝永7)毎年1417貫目余の丁銀を京都銀座で鋳造することを許可された。朝鮮貿易用のみに使用されたこの銀貨は,当時の貴重薬チョウセンニンジンの輸入保護の名目で鋳造されたため,幕府および銀座では,これをとくに人参代往古銀と称して一般通貨と区別し,また対馬藩が朝鮮へ輸出する時点では,特鋳銀と呼んでいた。その品位は,100分中80で,慶長丁銀と同品位,これと当時の通貨(四ッ宝銀=品位20)と無償で同額交換することも特別に許された。…
※「人参代往古銀」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」