世界大百科事典(旧版)内の付加骨の言及
【骨化】より
…その一つは,まず軟骨芽細胞によって軟骨性の雛型が形成され,つぎにそれが骨芽細胞によってつくられる骨組織に置きかわるもので,こうしてできる骨を軟骨性骨,置換骨,一次骨などとよぶ。もう一つは軟骨の段階をへずに結合組織(多くは真皮)の中に骨芽細胞によって直接に骨の基質がつくりだされるもので,こうした骨を膜骨(膜性骨),皮骨,付加骨,二次骨などという。前者のほとんどは軟骨魚類のもつ軟骨性の内骨格と相同とみられる歴史的由来の古い骨,後者は古生代の原始魚類の外骨格や二次的に現れた歴史の新しい骨である。…
【骨】より
…脊椎動物がどのようにして骨をもつに至ったかは不明であるが,化石として知られる最古の脊椎動物,すなわち無顎(むがく)類に属した古生代の甲皮類(カブトウオ類)は〈皮甲〉と呼ばれる堅固な骨性の外骨格を備えていた。皮甲はおそらく当時の水生無脊椎動物に対する防護物で,のちに述べるような〈付加骨(皮骨dermal bone)〉として真皮の中に形成されたものと考えられている。もっともこの皮甲は現在の脊椎動物がもつ骨と必ずしも同じものではなく,〈アスピディンaspidin〉と呼ばれる骨に類似の組織でできている場合が多かった。…
※「付加骨」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」