世界大百科事典(旧版)内の代親の言及
【擬制的親族関係】より
…これらの擬制的関係は〈親族〉であるので内部での婚姻は禁止される場合が多かった。また南ヨーロッパやラテン・アメリカのカトリック教徒の間には,洗礼・堅信礼に立ち会う儀礼的親(代親)と受礼者の間に精神的親子関係が設定され,さらにこの関係から派生して,子供の実親と代親の間にも儀礼的・精神的親族関係が樹立され,種々の社会機能を果たすことでフォーク・カトリシズムに彩りを与えている。 擬制的親族関係は,採集・狩猟民の間にはほとんどみられず,農耕・牧畜の段階で顕著にみられ,工業社会になると衰退する傾向がある。…
【コンパドラスゴ】より
…一般にカトリックでは洗礼を信仰の〈誕生〉として,実際の誕生以上に重視する。子どもの洗礼式には,実親でない成人が代親として出席し,立会人としての務めを果たし,以後代親は精神的親としてふるまい,一方代子は精神的子どもとして代親に奉仕する。この精神的儀礼的親子関係はスペイン語ではパドリナスゴpadrinazgoと呼ばれ,カトリック教会によって認められ制度として確立した。…
【ゴッドファーザー】より
…子供の洗礼・堅信礼に際して,実親でない成人信者が代親(代父母)として儀礼に立ち会うしきたりがカトリックにある。ゴッドファーザーとは男の代親をさす。…
※「代親」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」