令(法律)(読み)れい

世界大百科事典(旧版)内の令(法律)の言及

【会典】より

…中国の法典は大別して刑法典と行政法典の二つとすることができる。刑法典はすなわち〈律〉であり,行政法典はすなわち〈令〉と〈会典〉(《六典》をも含む)である。唐の開元年間(713‐741)に編纂された《六典》は,各官庁ごとに関係の諸法規(律令格式および勅など)を集めたもので,主として吏部・戸部・礼部・兵部・刑部・工部の六部の下にこれを分載した。…

【中国法】より

…漢に入って秦の失敗にかんがみて,儒家がさらに勢力を伸ばし,立法裁判に儒教主義を加味すべきを唱え,法家と儒家の勢力争いがたびたび起こった。漢代には律のほかに,補助的な任務をもつ令も制定されたが,この律令は時代とともに変遷し,儒教思想を含むことが多くなった。この傾向は前漢の末から,後漢にかけてとくに著しく現れた。…

【律令格式】より


【中国】
 律・令・格・式なる4種の法典は歴代の政府が発布した六法全書のごときもので,古くは戦国時代に淵源し,唐代に至って最も完備されたが,宋以後変化が起こり,あるいはその重要性を失って新出の法典に座を譲り,あるいは形式名称を変えて旧面目を失うものが多いなかに,ただ律は明代に復興して大明律となり,さらに大清律となって清朝末期にいたった。 現今目睹しうる最古の刑法である律は秦律であり,1975年湖北省雲夢県の睡虎地で秦代の墓から1000余枚の竹簡を発見した中に,占卜書2種を除くほかはおおむね政治,法律に関する文書であり,数種類の秦律が含まれていることがわかった(睡虎地秦墓)。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」