世界大百科事典(旧版)内の位階継承の言及
【相続】より
…まず奈良時代には,天皇の地位は嫡系継承(嫡子から嫡孫へ)が目指され,そのために間に何人かの中継ぎの女帝を挟みつつ,天武天皇の嫡系の子孫が奈良後期まで続く(皇位継承)。官人層については,継嗣令に明確に嫡系継承が規定されているが,それはもっぱら位階継承(蔭位(おんい))のためであって,中国流の祭祀相続・家長権を伴った実体としての〈家〉の継承を意味するものではない。位階継承の背後に存在した現実の集団としては〈氏〉が想定される。…
※「位階継承」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」