体(言語)(読み)たい

世界大百科事典(旧版)内の体(言語)の言及

【相】より

…動詞の文法的カテゴリーの一つで,動詞のあらわす行為・過程をどのようにとらえるかの違いにかかわる範疇分け,およびその区別に基づく語形上の交替を相(アスペクトaspect)の違いという。そこで,ある行為や過程を全体として一つの点的なまとまりとしてとらえるか,あるいはその内的な展開の種々相のいずれかに着目するかといった違いによって,完了相,瞬間相,進行相,継続相,習慣相,起動相(動作や過程の開始を示す),終結相などが区別される。 aspectという用語は本来はロシア語などのスラブ語(スラブ語派)にみられる現象を示すためのものであり,日本語では〈体(たい)〉とも訳される。…

【ロシア語】より

… なお,ロシア語は国連の公用語の一つとなっているが,これは第2次大戦後の国際社会におけるロシア語の比重の増大を反映する事実であろう。
[歴史]
 6世紀から8世紀にかけてヨーロッパ・ロシア地域に分散定住したスラブ諸部族はスラブ基語を話した母集団から分離して東スラブ的特徴を強め,独立の方言集団を形成していたが,9世紀末にキエフを中心とする国家的統一を実現し,言語・文化の一体性を強めたものと思われるが,この時期の文献資料は存在しない。 10世紀末にキリスト教とともにその典礼言語である南スラブ起源の古教会スラブ語(古代教会スラブ語)をキリル文字とともに受け入れ,それを契機として標準的な書きことばが生まれ,14世紀までに多くの文献資料を残した。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」