側踊(読み)がわおどり

世界大百科事典(旧版)内の側踊の言及

【風流踊】より

…江戸時代に入ると風流踊の生命でもある人の目を驚かす趣向が薄らぐが,1604年(慶長9)8月に,京の町組が豊臣家から経費を保証されて演じた秀吉七回忌の風流踊は,歴史に残る大がかりなもので,そのようすは《豊国神社祭礼屛風》に描かれて残る。
[芸態]
 囃子物の伝統を引く風流の大傘や,思い思いの仮装の者,棒振り,笛・太鼓・鼓・鉦などの囃し手が〈中踊り〉として踊り衆の中に入り,それを取り巻いてそろいの衣装,被り物,持ち物を身につけた〈側踊(がわおどり)〉が並ぶ。音頭取りである新発意が口上などを述べて踊りを促すと,趣向に沿った踊り歌を音頭が歌う。…

【盆踊】より

…ただし,この念仏拍物はまだ踊りとはいえず,正月の松囃子(まつばやし)や祭礼に行われた風流の拍物(囃し物)を転用し,念仏で囃したところに特色があった。《経覚私要鈔》などによれば,15世紀後半の奈良では,大がかりな風流の作り物を笛,太鼓で囃すことに加えて,それを取り巻くそろいの意匠で飾った踊り手(側踊(がわおどり))の姿が見られる。それは16世紀に入ると,京都を中心に地方の郷村へも伝播(でんぱ)した。…

※「側踊」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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