世界大百科事典(旧版)内の偽膜性大腸炎の言及
【菌交代現象】より
…抗生物質の使用量が外来通院時に比べて多いほか,感染抵抗力が低下した患者が多く,かつ耐性菌侵入の機会が多いためである。二,三の具体例をあげると,テトラサイクリンを長期内服すると腸管内のカンジダが異常に増殖し,また抗生物質連用時に腸管内で嫌気性菌の一種であるクロストリジウム・ディフィシルClostridium difisileが増殖し,その毒素によって偽膜性大腸炎を起こしたり,敗血症の抗生物質療法時に原因菌がブドウ球菌から緑膿菌に交代するといったことなどである。 菌交代現象,菌交代症という言葉が生まれた時代に比べると,昨今では治療内容が高度化,複雑化し,とくに免疫抑制剤の汎用に伴って感染症は著しく変貌した。…
※「偽膜性大腸炎」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」