世界大百科事典(旧版)内の儀礼囃子の言及
【下座音楽】より
…動作につく囃子は,動き方,テンポに対して技術的にかかわり,せりふにつく合方は,せりふの内容に適合した旋律,音色,強弱,リズムが要求されるほか,声の調子やテンポに対して技術的に関連している。
[習俗]
〈儀礼囃子〉〈儀式音楽〉ともいい,演出には関係なく劇場の興行上の習俗として行われてきたものがある。現今ではかなり簡略化されてはいるが,序幕出演の俳優全員が楽屋入りしたことを知らせる〈着到シャギリ〉,芝居が一幕終わるごとに打ち囃される〈幕切れシャギリ〉,一日の終演を告げる〈打出し〉が打ち囃されている。…
【囃子】より
…広義の囃子は,昭和に入ってから下座(げざ)音楽と通称されるようになった。舞台の陰で演奏される唄,合方,鳴物のほか,所作事の地の音楽として唄方,三味線方とともに囃子方が舞台に出て演奏する長唄の出囃子およびそれに合わせて舞台の陰で演奏される陰(かげ)囃子,演出には直接関係しないが,劇場習俗として打ち囃されるもの(儀礼囃子)などに分けられる。 これに対して狭義の囃子は,上記の鳴物を指す。…
※「儀礼囃子」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」