世界大百科事典(旧版)内の先進国革命路線の言及
【政治変動】より
…理論的にいえば,革命が戦争,とくに敗戦を契機としてしばしば勃発すること,革命が政治権力の階級間移動であるかぎりにおいて,既存体制の正統性根拠を全面的に否定し,既存の国家権力機構の徹底的解体を要求しがちであること,これに対抗するために支配者の側も組織化された暴力や弾圧に訴えがちであること(予防的反革命ないし反革命)などが,その理由となるであろう。ただ,最近の発達した資本主義諸国における共産党の中には,第3次世界大戦を回避する現実的可能性を想定しつつ,反独占ないし反帝・反独占の統一戦線に勤労大衆の圧倒的多数を組織化し,議会等において統一戦線勢力が多数を占めることによって,合法的・平和的に政権を獲得し,社会主義への移行の展望を切り開こうとする革命路線を主張するものがふえており(先進国革命路線,ないしユーロコミュニズムの路線),この〈世紀の実験〉が成功するかどうかが注目されている。革命【田口 富久治】。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」