すべて 

光沢苔癬(読み)こうたくたいせん(その他表記)Lichen nitidus

六訂版 家庭医学大全科 「光沢苔癬」の解説

光沢苔癬
こうたくたいせん
Lichen nitidus
(皮膚の病気)

どんな病気か目次を見る

 大きさがほぼ均一の、小さな盛り上がり(丘疹(きゅうしん))がたくさん集まって生じる病気です。扁平苔癬(へんぺいたいせん)のひとつのタイプとする説もあります。小児に多く、男子に多い傾向があります。

原因は何か目次を見る

 はっきりした原因は不明です。女性では月経と関連する場合があることから、ホルモンアレルギーと考えられたり、結核(けっかく)に合併することがあることから、結核に対する反応性の発疹とみられたりしています。

症状の現れ方目次を見る

 大きさがほぼ均一で、一つ一つは2~3㎜の黄白色の丘疹がみられ、表面はつるつるとして光沢をもちます。かゆみはなく、体や腕に現れますが、陰茎(いんけい)亀頭(きとう)にもできます。頭や顔、手のひら、足の裏にはみられません。

 通常は長く続く病気ですが、自然に治ることもあります。

検査と診断目次を見る

 診断は、特徴的な発疹とその分布、経過から判断します。診断の確定のためには、発疹の一部を切って顕微鏡で調べる組織検査を行います。

治療の方法目次を見る

 自然に治ることもあるので、発疹が少数であれば、通常はそのままで様子をみます。発疹が多数の時は、ステロイド外用薬を使用すると効果がある場合があります。

病気に気づいたらどうする目次を見る

 発疹が少数であれば様子をみてもかまいません。多数みられる場合は、皮膚科専門医のいる医療機関を受診し、診断と治療を受けたほうがよいでしょう。

関連項目目次を見る

 炎症性の角化症の全項目

金子 栄

出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報

世界大百科事典(旧版)内の光沢苔癬の言及

【苔癬】より

…薬剤との関係が推測されている。(4)光沢苔癬 帽針頭大,ほぼ大きさ均一な黄白色小丘疹が,体幹,四肢,陰部に密生し,表面は扁平で光沢がある。自覚症状はない。…

※「光沢苔癬」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

すべて 

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む