入定塚(読み)にゅうじょうづか

世界大百科事典(旧版)内の入定塚の言及

【行人塚】より

…行人塚は供養塚に属するものと行者・修験者の自埋入定(にゆうじよう)を伝える塚とに大別でき,供養塚でありながらも後に入定伝説が付着したものもある。入定伝説をもつ塚は行人塚のほか,入定塚,山伏塚,法印塚,念仏塚などとも呼ばれ,関東地方を中心として東日本に多く分布している。入定した後の数日間は読経,念仏,鉦をたたく音が聞こえたとも伝えられる。…

【塚】より

…塚には各種の伝説が伴っており,同一または類似の名称で呼ばれる塚が全国的に分布している例も多い。塚にまつわる伝説では多数の戦死者や遭難者などを埋葬したり供養した所と伝える百人塚,千人塚,落武者や山伏などを埋めた場所とする七人塚,首塚,山伏塚,行者や修験者が庶民救済のため生きながら入定(にゆうじよう)した場所とする入定塚,行人(ぎようにん)塚などをはじめ,墓所と伝える塚が多い。しかし墓所と伝える塚でも,本来祭りなど別の目的で築かれた塚が意味不明となって墓所とみなされるようになったものが少なくない。…

【入定】より

…こうすれば空気が通うので生きていることになる。入定窟または入定塚といわれるものには,竪穴に棺を納めて礫を積んだ石子詰形式の墓もある。高野山の空海廟とその弟子実慧(じちえ)(道興大師)の河内観心寺廟,あるいは室生赤埴の仏隆寺堅恵(けんね)廟などは,このような形式の入定墓である。…

※「入定塚」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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