世界大百科事典(旧版)内の全跏の言及
【仏像】より
…日本の天台系の造像は右足を外にする吉祥坐といわれ,そこに意味付けもおこなわれているが,異論もある。いずれにせよこれらは全跏ともいわれ,その片足を外すのを半跏という。これには単に外すだけのものと,外した足を踏み下げるものとあり,後者のなかに,左足を踏み下げ,右手の臂を右膝につき,その指先を頰に当てる半跏思惟形があり,これが中国の南北朝時代に釈迦の前身である悉達多太子の姿として信仰され,やがて朝鮮半島の三国時代から日本の飛鳥・白鳳時代にかけて,弥勒菩薩とも考えられて流行した。…
※「全跏」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」