共輸送(読み)きょうゆそう

世界大百科事典(旧版)内の共輸送の言及

【吸収】より

…単糖(ブドウ糖,ガラクトース)やアミノ酸の能動的な吸収は,それら有機溶質が細胞の表面の膜に組み込まれている担体とよばれる特殊なタンパク質に結合して,膜を通過し細胞内に流入する。それら担体はそれぞれ特異的に結合する物質がきまっており,かつ個々の担体はナトリウムイオンNaとも同時に結合する性質をもっており,有機溶質とNaはともに膜輸送される(このような輸送を共輸送という)。Naと共輸送されると,Naの細胞内への流入に連結して有機溶質は濃度こう配に逆らって輸送されるようになり,細胞内に入ったNaは反対側の膜にあるナトリウムポンプとよばれる機構によってエネルギーを消費しながら細胞外にくみ出される。…

【能動輸送】より

…細菌の糖やアミノ酸の輸送系はHの電気化学的ポテンシャル差⊿μH,小腸の上皮細胞や腎臓における再吸収などはNaのこう配⊿μNaに依存して,栄養物質をほとんど完全に吸収することができる。このようにある物質の移動に他の物質(イオン)の移動を伴う輸送を共輸送cotransportと呼ぶ。 能動輸送はいずれも上り坂uphill反応であるから他のエネルギーの供与があって初めて可能となる。…

※「共輸送」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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