世界大百科事典(旧版)内の兼営銀行主義の言及
【商業銀行】より
…海外貿易と都市の勃興によってまず商業資本が蓄積され,これが産業資本に転化するという進展を示したイギリスでは,銀行はまず商業銀行として開花したが,日本のような後進国が急速に近代産業の育成をはかると,銀行は商業銀行として発展する余裕がないうちに,早くも1890年代後半から1910年代初めには産業金融に進出せざるをえなかった。日本だけでなく,ドイツ,アメリカなど,イギリスよりも比較的遅れて資本主義の発達した国では,銀行は短期資金と長期資金をあわせ取り扱ったが,これを兼営銀行主義という。しかし,経済の発展によって銀行業務は多様化し,古典的・定型的な概念は現在では崩壊している。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」