内共生説(読み)ないきょうせいせつ

世界大百科事典(旧版)内の内共生説の言及

【細胞】より

…この相違は,真核細胞の起源を問題にするとき,説明されなければならない。例えばミトコンドリアは好気的細菌を先祖とし,葉緑体はラン藻を先祖として,始原真核細胞の細胞質へ共生した結果であると説明しようとする内共生説endosymbiotic theoryはその仮説の一つである。真核細胞の細胞小器官のすべてが,膜分化によって直接に始原細胞の細胞質中に分化してきたとする膜分化説の立場もある。…

【細胞小器官】より

…とくに細胞内で自己増殖するミトコンドリアや葉緑体は独自の小さな環状DNAをもち,それぞれ固有の遺伝子座がその上に配列していて細胞小器官としての構造と機能に関する重要な遺伝情報発現を行っている。ミトコンドリアは好気性細菌が,葉緑体はラン藻がそれぞれ原始真核細胞内に共生して長い年月ののち細胞小器官になったと考える説(内共生説)が有力である。【腰原 英利】。…

※「内共生説」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」