内裏大番役(読み)だいりおおばんやく

世界大百科事典(旧版)内の内裏大番役の言及

【大内守護】より

…平安中期~鎌倉前期,大内(大内裏中の内裏)警衛を管轄する職称。起源は明瞭でないが,《尊卑分脈》に源頼光を〈大内守護〉とするのが初例。以来頼光の子孫の世襲になったと思われ,平安末期源頼政の在職が確認される。ついで木曾義仲の在京中には,頼政の子頼兼が大内裏の守護にあたった。鎌倉幕府成立以後も頼兼の大内守護は継続されたが,1188年(文治4)頼兼は,自己の兵力のみでは任に耐えぬと幕府・朝廷に訴え,北陸の御家人が添えられた。…

【京都大番役】より

…鎌倉幕府の御家人役の一つ。内裏大番役,大内大番役ともよばれた。鎌倉時代後期の裁判関係の書《沙汰未練書》には〈大番とは内裏警固番役なり〉とあり,大番役といえば普通京都大番役をさす。…

【番】より

…中世に整備されて近世にも存続する禁裏小番は,10番の事例もあるが5,6番が多く,《言経卿記》によると,5番制の内々小番と6番制の小番とがあって,武士と武官・弁官を除く大納言以下の公卿・殿上人は,散位をも含めて原則としていずれかの番に編入されている。
[武家政権と番役]
 日常的な国家警備役の象徴となる内裏大番役は,院政期に始まると考えられているが,その初期の上番方式はまだ明らかにされていない。しかし鎌倉時代には幕府がこれを支え,国ごとに守護の催促のもとに御家人が大番衆として上番した。…

※「内裏大番役」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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