再軍備(日本)(読み)さいぐんび

世界大百科事典(旧版)内の再軍備(日本)の言及

【自衛隊】より

…同年6月に朝鮮戦争が勃発し,在日米占領軍が朝鮮戦線に出動したので,その空白を埋め,国内治安の維持にあたる軽武装の軍隊が必要となり,連合国軍最高司令官マッカーサーは,かねてより日本政府から求められていた警察官増員の要求に応じる形で,警察予備隊の創設と海上保安庁職員の増員を命じた。警察予備隊令は治安の維持を任務として掲げるなど,地方自治体や国の行う警察活動を補完する法形式を採っており,また,実際にも,当時の吉田茂首相は旧軍人勢力の復活を嫌って幹部として警察官僚を多く起用したので,一見したところでは警備警察や海上警察の特別な組織のようであったが,その実態は明らかに警察の範囲を超えた軍事組織であり,違憲の再軍備とする非難が集中した。 その後,51年に日本はサンフランシスコ条約によりアメリカ,イギリスを中心とする自由主義諸国との〈片面講和〉の条約を結び,同時にアメリカとの間に日米安全保障条約を結ぶことで,アメリカ陣営に決定的に参加する形で独立を回復した。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」