分散強化型合金(読み)ぶんさんきょうかがたごうきん

世界大百科事典(旧版)内の分散強化型合金の言及

【複合金属材料】より

…複合の目的と合体の方法によって種々のものがあるが,おもなものに高強度と靱性(じんせい)を兼ねそなえ,さらに目的の形状に成形できるもの,とくに高温強度を目的とするものなどがあり,また強度以外の複合した機能を目的としたものもある。分散強化型合金dispersion strengthened alloyは,おもに高温でも強度が高く化学的に安定な酸化物の粒子を分散させることにより,高温強度を高めた合金である。SAP(sintered aluminum powder)はアルミニウムにアルミナAl2O3を分散させたものである。…

【分散硬化】より

…結晶素地中に,たとえば酸化物や析出物のような固溶しない第二相粒子が存在することによって起こる硬化をいう。したがって,第二相粒子が形成される様式にはよらないが,とくに析出によって形成された第二相粒子の分散による硬化を析出硬化と呼ぶ。素地中に第二相粒子が存在するものは,ふつう素地よりも強いため転位運動の障害となる。このため転位の運動を起こすには非常に大きな応力を加えなければならず,材料は高い降伏強さを示す。…

※「分散強化型合金」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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