世界大百科事典(旧版)内の切迫梗塞の言及
【狭心症】より
…労作狭心症よりも心筋梗塞に近いということから中間型冠状症候群と呼ばれることもある。 狭心症で,発作の頻度が増し,誘因となる労作が軽くても起こりやすくなり,労作狭心症に安静狭心症が混じたり,あるいは発作の持続が長くなり,苦痛も激しくなるなど,症状が重くなると,心筋梗塞に発展しやすいので,この状態を不安定狭心症あるいは,心筋梗塞になりやすいという意味で切迫梗塞,急性冠症候群と呼ぶ。発作の頻度が増しはじめてから数週間が最も心筋梗塞になりやすく,2~3ヵ月で症状が安定してくることが多い。…
【心筋梗塞】より
…
[前兆]
まったく前兆なしに突然発病することもあるが,半数近い例では,発病の数ヵ月ないし数週間前から前兆としての狭心症の発作が起こる。それまで健康だった人では狭心症の発作が起こり,前から狭心症のあった人では発作の回数が増加し,持続時間が長くなり,あるいはそれまでの労作性狭心症の人が睡眠中や安静時にも発作が起こるようになり,いわゆる不安定狭心症または切迫梗塞と呼ばれる状態が前兆となる。
[心筋梗塞の症状]
発病すると前胸部の中央に強く深い鈍痛あるいは圧迫感を感じ,数十分ないし数時間にわたって持続する。…
※「切迫梗塞」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」