前田九一(読み)まえだきゅういち

世界大百科事典(旧版)内の前田九一の言及

【前田検校】より

…江戸初期の平曲家。前田流の流祖。没年は1656年(明暦2)ともいう。名は九一(きゆういち)。一方流(いちかたりゆう)師道派の高山誕一検校の門人で,江戸時代初期に活躍した。同じ一方流の波多野検校はじめ,時の一方検校衆によって,平曲の詞章や曲節が吟味改訂されたとき,前田検校は師の高山検校の方針を受け継いで改訂に反対し,彼の率いる一派は前田流と呼ばれた。前田検校の詳しい経歴は明らかでないが,館山漸之進の《平家音楽史》によると,もと織田有楽斎(うらくさい)に仕えたが,京都で平曲の腕を磨いたのち,江戸に移り,波多野検校と並んで徳川家光の寵遇(ちようぐう)を得,波多野検校に次いで2世江戸宗匠を務めた。…

※「前田九一」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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