剣璽渡御の儀(読み)けんじとぎょのぎ

世界大百科事典(旧版)内の剣璽渡御の儀の言及

【践祚】より

…践祚と即位が未分離の時代の皇位継承の儀礼は,中臣の寿詞(よごと)奏上と忌部の神璽(しんじ)の鏡剣の奉上および即位の宣命の宣読をおもな内容とした。それが践祚と即位が分離してからは,即位の宣布と群臣の拝賀は即位礼に,中臣の寿詞奏上と忌部の鏡剣奉上は大嘗祭(だいじようさい)に移り,ついでその鏡剣奉上も廃絶して神鏡は内侍所に安置され,神璽の宝剣と鈴印等を新帝にたてまつる践祚譲位の儀が形成され,さらに剣璽渡御の儀が成立した。この儀は先帝と新帝の御在所が異なる場合は,近衛中将ないし少将2人が剣璽使となってこれを奉仕し,同殿の場合は,女官(典侍ないし掌侍)の手により直接たてまつるのを例とした。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」