助六心中物(読み)すけろくしんじゅうもの

世界大百科事典(旧版)内の助六心中物の言及

【紙子仕立両面鑑】より

…人形浄瑠璃。世話物。3段。菅専助作。1768年(明和5)12月大坂北堀江市の側芝居,豊竹此吉座初演。角書〈助六揚巻〉。1699年(元禄12)12月に起こった大坂千日寺心中は,翌年すぐに京・大坂の歌舞伎に仕組まれ,人形浄瑠璃においても《大坂千日寺心中物語》が上演された(1700年と推定)。この《千日寺心中》に始まって,改作《大坂すけ六心中物語》や都一中の《助六心中幷せみのぬけがら》が作られてゆき,〈助六心中〉の系統が形成される。…

【助六】より

…1706年(宝永3)11月,京・早雲座《助六心中紙子姿》,大坂・片岡仁左衛門座《京助六心中》で同時に舞台化され,1709年ころに一中節《万屋助六道行》,また義太夫節《千日寺心中》が上演された。さらに義太夫節《万屋助六二代(かみこ)》(1735),《紙子仕立両面鑑》(1768)が成立,上方系心中狂言の主人公として定着し,〈助六心中物〉の系譜をつくった。(2)花川戸助六 江戸浅草山の宿に米問屋(また魚問屋とも)大捌助八(また戸沢助六)という男達(おとこだて)があったと伝えられる(《雲萍(うんぴよう)雑志》《実事譚》《遊歴雑記》など)。…

※「助六心中物」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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