世界大百科事典(旧版)内の労働者統制の言及
【労働者管理】より
…職場,企業,産業さらには国民経済に至る各レベルでの管理・運営のあり方について,労働者が労働組合などを通して主体的に決定しその執行をみずから担うことを追求する思想と運動の総称であり,労働者自主管理workers’ self‐management,または単に自主管理ともいう。広義には,資本主義のもとで職場・企業における資本家の経営権限を侵食し,労働者による自主決定=自治の領域を拡充していく営みと,公有化された経済体制のもとで労働者が管理主体として各レベルの運営を担う営みの双方をさすが,狭義には前者を労働者統制とし,後者を労働者管理として峻別する。 労働者管理思想の原像は,P.J.プルードンとM.A.バクーニンのアナーキズム思想に求められるが,そのより明示的な発現は,革命的サンディカリスム(フランス),インダストリアル・ユニオニズム(産業別組合主義。…
【ロシア革命】より
…二月革命によって8時間労働日を獲得した労働者は,工場委員会をつくって権利要求をさらに高めていたが,資本家側は経営権を守るため,この要求を抑え込もうとした。1917年5月末~6月初めペトログラードの工場委員会協議会は,ボリシェビキの指導下に〈労働者統制(労働者による生産の統制)〉の必要を決議した。 農民は〈土地〉を求めていた。…
※「労働者統制」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」