世界大百科事典(旧版)内の十部族制の言及
【アテネ】より
…前510年,ヒッピアスの代にペイシストラトス家の僭主政が倒れたのち,激しい党争をへて,海岸党を率いるアルクメオン家のクレイステネスが政権を掌握し,多数の市民の支持の下に一連の改革を行った。その根幹をなすのが,旧来の四部族に代わる新たな十部族制の創設である。独特の工夫をこらし,地縁的原理に立脚したこの十部族制は,アテナイ市民団の抜本的な編成替えによって在来の貴族支配の基盤を掘り崩す役割を果たしただけでなく,こののち古典期を通じて軍隊の編成や役人同僚団の選出にさいし,基本的単位として用いられて,国制の骨格を形づくることになる。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」