世界大百科事典(旧版)内の即位灌頂の言及
【灌頂】より
…頭頂に水を灌(そそ)ぎ,その人物がある位に進んだことを証する儀式のこと。灌頂はサンスクリットでアビシェーカabhiṣekaまたはアビシェーチャナabhiṣecanaといい,もとインドで帝王の即位や立太子のときに行われた儀式で,たとえば〈即位灌頂〉においては四大海の水を頭頂に注ぎ,それによって四海に至るまでの全世界の掌握を象徴したのである。これが仏教にもとり入れられ,大乗仏教では最後の修行を終えた菩薩が悟りを開いて仏になるとき,諸仏から智水の灌頂を受けて成仏するものとされた。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」