世界大百科事典(旧版)内の原始環虫綱の言及
【環形動物】より
…動物分類学上,環形動物門Annelidaに属する無脊椎動物の総称。ミミズ,ゴカイ,ヒルなどが含まれる。体は一般に円筒状で細長く,頭部と尾部のほかはほぼ同じような構造の体節が並んでいて,体内も節ごとに隔膜で仕切られている。環形動物にはそれぞれ外形が非常に異なる六つの綱が含まれており,とくに多毛綱では外形がよく分化しているためにさまざまな形のものが見られる。 環形動物と軟体動物との幼生の形がよく似ているので両者は近縁なものと考えられてきたが,軟体動物で体に多少体節的構造が見られるネオピリナNeopilina(イラスト)が発見され,環形動物と軟体動物とはネオピリナのような祖先から体節制が失われて貝殻が発達して軟体動物になり,他方では体節が発達して殻を失い環形動物になったと考えられるようになった。…
【ムカシゴカイ(昔沙蚕)】より
…多毛綱ムカシゴカイ目Protodrilida原始環虫綱Archiannelidaに属する環形動物の総称,またはそのうちの1種を指す。ムカシゴカイSaccocirrus major(イラスト)は北海道と本州の岡山以北に分布し,潮間帯の砂れきの間に生息する。…
※「原始環虫綱」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」