世界大百科事典(旧版)内の反動的ナショナリズムの言及
【ナショナリズム】より
… ところでナショナリズムの主たる担い手が,時と所により異なるということは,その担い手が誰であるかによって,ナショナリズムの政治的機能は多様であり,正反対でさえあることを物語っている。つまり体制の現状維持を有利とする勢力がナショナリズムの象徴に訴えるとき,それは保守的あるいは反動的ナショナリズムとなり,現状変革の勢力が担い手であるときには,革新的あるいは革命的ナショナリズムになる。ナショナリズムは,伝統的な土着文化と結合し,同時に近代の人間のアイデンティティにかかわる深層心理に根ざすだけに,非合理的・情動的に強く人々の思想と行動を左右する力をもつ。…
※「反動的ナショナリズム」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」