世界大百科事典(旧版)内の取尽しの方法の言及
【アルキメデス】より
…古代ギリシアにおける最も天才的な数理科学者,機械学者。シチリア島の都市国家シラクサに生まれ,第2ポエニ戦争中にローマ兵に殺された。1世紀のプルタルコスは,アルキメデスがさまざまの機械で,シラクサを包囲したローマ軍をなやませたようすを伝えている。アルキメデスは天文学者フェイディアスの子で,その研究生活を天文観測から始めたらしい。そして太陽,月,惑星の運動を模す惑星儀を作ったといわれている。それから彼は,天秤を使った実験による機械学を研究し,初めて〈重心〉という概念を用いて,多くの平面図形や立体の求積問題を研究した。…
【エウドクソス】より
…数学者としては,通約できない量にも適用できる一般的な比例論を完成し,その成果はユークリッド(エウクレイデス)《ストイケイア》第5巻にまとめられている。また,求積問題では,〈取尽しの方法method of exhaustion〉と近世になって名付けられた証明法を考案して,角錐(円錐)の体積は同底同高の角柱(円柱)の体積の3分の1であることを初めて厳密に証明した。また,円の面積が直径の平方に比例し,球の体積が直径の立方に比例することも証明したらしい。…
※「取尽しの方法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」