世界大百科事典(旧版)内の古典液体の言及
【液体】より
…やがてJ.G.カークウッドらにより,分布関数を中心とした本格的な理論が展開され,60年ごろには積分方程式を解いて具体的にミクロの構造を精度よく求めることもできるようになった。一方,同じころから計算機実験が行われるようになって,純粋な古典液体(量子力学的効果が本質的に重要となる液体ヘリウムを量子液体というのに対して,通常の液体を古典液体という)の研究は急速な発展を見るに至った。実験の側では,X線や中性子線を用いる回折実験の技術が開発されて,液体構造を直接探るもっとも普遍的手段となり,環状の回折像の解析から,液体の一つの分子を取り囲む分子群の分布密度の時間平均を求めることができるようになった。…
※「古典液体」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」