最新 地学事典 「古赤色土」の解説
こせきしょくど
古赤色土
relic red soil
地質時代の温暖期(更新世の間氷期・亜間氷期)に生成,現在も残存している赤色土壌。西南日本の台地上の赤色土は,関豊太郎(1938)以来,現在の湿潤暖温帯の照葉樹林下で生成した成帯性土壌とされてきた。しかし,大政正隆ほか(1957)により,新潟県下の赤色土が現在の気候-植生下の生成物ではなく,地質時代に生成した古土壌であることが確かめられた。赤色土の古土壌学的研究により,現在では日本の赤色土の大半は,更新世温暖期に生成した古赤色土のレリックであることがわかった。その分布も西南日本に限らず,北海道から沖縄まで広がり,現在の地理的位置よりも,分布する地形面の形成時期(間氷期・亜間氷期)と関係が深いことが明らかになった(松井健ほか,1962)。これらは,ヨーロッパや米国の間氷期・亜間氷期古土壌と対比される。
執筆者:松井 健
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

