百科事典マイペディア 「同害報復」の意味・わかりやすい解説
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
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… キサースとは報復の意。イスラム以前には,報復(復讐)も無制限に行われていたが,イスラム時代には,コーランの規定(2:73)に基づいて同害報復に改められた。同害報復の一つは,ある者が他の者を故意かつ不当に殺した場合,加害者を殺す権利が被害者の相続人に与えられる。…
…第2次大戦後も〈法律秩序に反する〉喧嘩については正当防衛をみとめないというかたちで,両成敗法的な考え方は裁判所のなかに残っている。もっとも,この場合正当防衛をみとめられなかった加害者も近代的刑法に従って処罰されるから,必ずしも同害報復をうけるわけではない(相手を殺した者が死刑になるとはかぎらない)点で,本来の両成敗法そのままでないことを忘れてはならない。 ところで1701年(元禄14)の江戸城内刃傷事件で,浅野内匠頭だけを切腹・改易に処したのに対し,世間では喧嘩両成敗の原則に反すると批判した。…
※「同害報復」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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