向う桟敷(読み)むこうさじき

世界大百科事典(旧版)内の向う桟敷の言及

【大向う】より

…劇場用語。向う桟敷の総称。現在では常設する劇場は少ないが,3階の客席後方に仕切られた一幕見の立見席をいう。…

【桟敷】より

劇場や演能場,相撲小屋などで,大衆席である土間に対して一段高く床を張って造られた,上級の観客席をいう。その古い例は《古事記》や《日本書紀》に見られる〈仮庪(さずき)〉で,これは観覧席ではなく,神事の際の一段高く床を張った仮設の台,つまり舞台的な意味を持つものだった。観覧席としての桟敷は平安中期以降に多く造られる。これは賀茂祭などの祭礼の行列や,行幸の行列を貴族たちが見物するためのもので,洛中の街頭に多く造られた。…

※「向う桟敷」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」