世界大百科事典(旧版)内の吸胃の言及
【胃】より
…扁形動物・環形動物・節足動物・棘皮(きよくひ)動物などでは一般に胃と腸の分化は顕著でないので,中腸域は胃腸あるいは単に腸とよばれる。蛛形(ちゆけい)類の吸胃や甲殻類の咀嚼(そしやく)胃は前腸域が分化したもので,内面は薄いクチクラ層で覆われ,歯状の硬い突起を形成することもある。【原田 英司】
[脊椎動物の胃]
魚類の胃は管状で,食道との区別が明りょうではない。…
【咽頭】より
…この型を複咽頭とよぶが,棒腸類では単に環状筋と放射状筋が発達しただけであって単咽頭とよぶ。また,扁形動物門吸虫綱では咽頭は球形にふくらみ,食物を吸い込むポンプとしてはたらくが,節足動物門蛛形(ちゆけい)綱でも機能的には同様で,吸胃とよばれる。袋形動物門は輪虫綱,腹毛綱,線虫綱など変化に富んだ動物群であるが,一般に咽頭がよく発達し,機械的消化の役を果たすが,とくに輪虫類では咀嚼(そしやく)板を備えている。…
※「吸胃」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」