世界大百科事典(旧版)内の和声二元論の言及
【長調】より
…そうしたなかにあって,とくに長調は長3和音が自然倍音列に含まれるなど,自然現象にその存立根拠を容易に見いだせるのに対し,短調についてはその種の音響学的な説明が困難であるため,さまざまな説が提起されてきている。長調・短調を本質的には同一のものとみなす和声一元論や,短調を長調の鏡像として自然界には存在しないはずの下方倍音列からとらえようとする和声二元論などがおもなものである。ところで音楽の実際においては,すでに中世の世俗的な単旋律音楽から長調的な傾向を認めることはできる。…
※「和声二元論」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」