咸陽楊家湾4・5号墓(読み)かんようようけわんよんごごうぼ

世界大百科事典(旧版)内の咸陽楊家湾4・5号墓の言及

【漢帝陵】より

…例えば,棺槨の〈黄腸題湊(心の黄色い柏の材を用いた墓室)〉〈梓宮(天子の柩)〉〈便房(前室)〉は北京大葆台燕王墓,長沙咸家湖曹墓,象鼻咀1号墓,馬王堆1号墓などに見られ,金鏤玉衣や豪華な副葬品は満城漢墓,定県40号墓,曲阜九竜山崖墓などに見ることができる。また,咸陽楊家湾4・5号墓は長陵の陪塚で周勃・周亜夫墓かと思われるが,封土をもち,複雑な木造建築の墓室構造で曲尺形の巨大な棺槨があって,漢陵の〈玄宮〉の様相を推測する手がかりとなる。陵墓における儀礼では前漢が廟,寝,便殿を霊魂への日常祭祀のために設けていたのに対し,後漢では皇帝による陵墓での直接祭祀を重んじ,前漢とは異なる陵寝制をとった。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」