世界大百科事典(旧版)内の品詞分解の言及
【文法】より
…が,たとえば前者における〈書き換え問題〉(ほぼ同義の異種の構文に書き換える練習。空所を補充する形で行うことも多い)や,後者における〈品詞分解〉(文を単語に分けて逐一その品詞等を答える練習)など,ある程度までは有益であるにしても,行き過ぎると〈文法のための文法〉や些末主義に陥りやすい面も有している。また,〈口語文法〉には,標準語の〈規範文法〉を示して習得させる,〈文語文法〉への導入をたすける,言語の規則性・体系性等に目を向けさせる(すなわち〈科学としての文法〉の面ももつ),などいくつかの趣旨があると思われるが,いずれの趣旨もいま一つ十分に達成されていない感を免れない(たとえば,〈規範文法〉として不十分な一例をあげるならば,今日社会的にも習得の需要が高い敬語の使い方の規範を十分明瞭に示していない,など)。…
※「品詞分解」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」