世界大百科事典(旧版)内の唐物同朋の言及
【東山文化】より
… さて武家社会では,将軍家を中心に,諸分野にわたる芸能者がこれに近侍奉仕したのが特徴で,猿楽の音阿弥や作庭の善阿弥・小四郎・又四郎3代,同朋衆では唐物奉行に当たった能阿弥・芸阿弥・相阿弥代,香,茶の千阿弥,立花(たてはな)の立阿弥などの名が知られる。このうち同朋衆は,義持,義教を経て義政の時代に最も活躍するが,とくに唐物同朋は将軍家による唐物収集を担当し,目利(めきき),保管,表装あるいは唐物唐絵をもってする座敷飾に当たった。これはこの時期における書院座敷(書院造)の発達に対応するもので,同朋衆が経験的につくり出した室礼の規式の集大成ともいうべき《君台観左右帳記(くんだいかんそうちようき)》は,その後における日本人の生活美学の母体となったといっても過言ではない。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」