世界大百科事典(旧版)内の商家家訓の言及
【家訓】より
…早い時期の代表的な例としては近世初頭の博多の貿易商島井宗室が1610年(慶長15)に養嗣子に与えた17ヵ条から成る遺言状が知られている。その遺戒の内容は,第1条の貞心・律義・家内の和合に始まり,賭けごとの禁,交友・商売の心得から買物・食事などの日常茶飯時におよぶ節倹と勤勉を強調した処世訓で,その消極的な堅実性は江戸時代商家家訓の祖型をなすものといえる。 商家における家訓の作成が目だってくるのは,幕藩制的身分社会が固定化した18世紀前半以後のことである。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」