最新 地学事典 「四万十累層群」の解説
しまんとるいそうぐん
四万十累層群
Shimanto Supergroup
西南日本の最外帯に位置する四万十帯に分布する白亜系~中新統最下部の総称。以前に四万十川層群と呼ばれた。海洋性玄武岩・チャートなどの遠洋性堆積物,砂岩・泥岩・砂岩泥岩互層などの海溝から陸棚斜面までの堆積物からなるが,タービダイト性堆積物の割合が大きい。大型化石は北縁部の浅海成層に限られるが,放散虫化石は多数の地点から産する。地層の年代は白亜紀中ごろから漸新世までのものが大部分である。走向性の断層によって多くの地帯に細分され,基本的に南側の地帯ほど若い地層が分布する傾向をもつ。海溝周辺の付加体および前弧海盆堆積物とする見方が一般的。変成作用は弱いが,一部に緑色片岩相が認められる。場所によって中新世中・後期の浅海成堆積物に不整合に覆われ,また中新世の火成岩に貫入されている。小川琢治(1900)命名。
執筆者:鈴木 博之・紀州四万十帯団体研究グループ
参照項目:四万十帯
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

