《四体書勢》(読み)したいしょせい

世界大百科事典(旧版)内の《四体書勢》の言及

【書体】より

… これら雑体書は漢代の奇字,鳥虫書と呼称された書体の内容をかなり伝え,由来のあるものと考えられ,まったく荒唐無稽な偽造物ではないと思われる。西晋の衛恒《四体書勢》によると,秦の始皇帝がそれまで各地で通行していた書体を小篆に統一した後に,焚書から免がれて世に出た書物があり,それらは古文(おたまじゃくしの形をしているため科斗書と呼ばれる)や策書と呼ばれるもので,その書体は自然現象のように生動する形勢をもっていたという。これと,魏の正始石経(三体石経)の古文・篆書・隷書の三体併記にみられるように,すでにいったんは滅びた古文がこの時期に体系的に復活し流行したことを考え合わせると,魏晋朝・北朝のころには自然の山川草木鳥獣虫魚などの多岐多様なすがたによって,書の美しさをとらえ表現しようとした思想があった。…

※「《四体書勢》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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