四本商人(読み)しほんしょうにん

世界大百科事典(旧版)内の四本商人の言及

【近江商人】より

…また足子(あしこ)という従属的商人を配下におき,延暦寺や守護の保護を得て機動的な商業活動をおこなった。伊勢山越商人は保内商人,蒲生郡石塔商人,神崎郡小幡商人,愛知郡沓掛商人で編成され,四本(しほん)商人といわれたが,四本の内部では対立が継起していた。室町時代末期,保内商人は琵琶湖の東の小幡・八坂(はつさか)・薩摩・田中江,湖西の高島南市の五ヵ所のいわゆる五ヶ商人を相手に,湖西の今津から若狭小浜に至る九里半街道の商品搬送をめぐって訴論を繰り返した。…

【保内商人】より

…争論の対象となる商品は塩,海草,呉服,米,紙,木綿,馬などであったが,やがて紛争は市場専売権から特定商品の輸送権をめぐる争論へと変化してくる。伊勢山越商売は小幡,沓掛,石塔とともに〈四本商人〉と称しておこなわれたが,保内商人はやがて小幡商人を排除し,石塔商人を保内商業に従事する足子(あしこ)商人(足子)として扱うようになった。山越商人は掟をもち,座商人としての規律を維持しており,その規律は一種の商人道の成立を意味する。…

※「四本商人」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android