世界大百科事典(旧版)内の国家戦略の言及
【核戦略】より
…いまや核戦略とは,核をめぐる政策すべてを意味する言葉となり,単に軍事的な性格のものではなくなった。
[国家戦略と核戦略]
第2次大戦までの戦略論では,平和時において国家目標の実現をはかるための策略である政策(政略)と,戦争時において軍事力の有効な使用を図る戦略とに分けられて考えてきた。現在では,戦略とは,国家目標を実現するために国際間の諸問題をどのように解決していくかという政策(政略)の意味合いが強く,しかもそれは政治・外交,軍事,経済,文化など,国家の全機能を発揮する総合的方策と考えられている。…
【戦略・戦術】より
…このため,政治,外交,経済,戦力の総合力で圧倒的に優勢であった連合軍が勝利を収めた。【井本 熊男】
【国家戦略】
国家の安全を保障し,国家政策を遂行するため,平・戦時を通じて最も効率的な方法で,人的・物的資源を総合的に準備,計画,運用する方策を国家戦略といい,これを受けて,国家の安全を確保する方法を軍事的に追求することを軍事戦略といっている。イギリスの戦略家B.リデル・ハートは,長期的な視野から,国家の目標である〈よりよき平和〉を達成するため,国家の政治的・軍事的・経済的・心理的諸力を発展させ,これを活用する方策を〈大戦略grand strategy〉と言った。…
※「国家戦略」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」