《国民教育論》(読み)こくみんきょういくろん

世界大百科事典(旧版)内の《国民教育論》の言及

【宗教教育】より

… 18世紀中ごろになるとフランスでは動揺しはじめた絶対主義体制を補強し,王権を強化する立場から,ウルトラモンタニズム(教皇至上主義)に対する批判が強まり,この主義をとるイエズス会がフランス全土から追放され,彼らの経営するコレージュは閉鎖された。空白の中等教育を国家主義の立場から再建する案としてのラ・シャロテーの《国民教育論》(1763)は,宗教教育は学校の任務ではなく教会の任務であるとして,宗教教育を学校から排除することを主張し,当時の啓蒙思想家たちに歓迎された。革命期には非キリスト教化運動が進められ,コンドルセの公教育改革案に代表されるように,思想・信教の自由の立場で学校教育から宗教教育を排除し,それを家庭の親の責任に帰した。…

【ラ・シャロテー】より

…イエズス会士ラ・バレットに対する損害賠償請求訴訟に端を発してイエズス会の会憲の検討報告書の作成にあたり,この報告書にもとづき同州からのイエズス会の追放がなされ,これを契機に64年全フランスから同会が追放された。この追放によって生じた中等教育の空白をうめるべく,家族主義国家観にたち国家が教育権を握るべしとする,教育史上最初の国民教育論を展開し,ボルテールの助言をうけて,1763年覚書にまとめたのが《国民教育論Essai ďéducation nationale ou plan ďétudes pour la jeunesse》である。民衆の教育を否定し,エリート養成に力をそそぎ,宗教教育の排除,自然科学の採用など教育内容の近代化を絶対主義の枠内で主張した。…

※「《国民教育論》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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