世界大百科事典(旧版)内の国際政府の言及
【政府】より
…第2に,現在の日本でも内閣を政府と呼ぶ場合が多いように,ドイツ国法学型の狭義の政府概念は生き残るが,ドイツや日本などでも君主主権から国民主権へと国家活動の正統性原理が転換することにより,狭義の政府であっても立法・司法府の規制と監視を受け,国民代表を媒介することが当然とみなされるようになった。第3に,ウェストファリア条約以来の主権国家システムと密接不可分で対外的政策決定主体とみなされてきた伝統的国家政府national governmentの観念が,国際連合,ヨーロッパ共同体など超国家的政策決定主体の形成や国家間相互依存の深まり,さらには民間外交や地方自治体間交流など諸国民の行動レベルの多元化,多層化により相対化され稀釈されて,国際政府international governmentや地方政府local governmentの観念が発達してきた。自主管理self administration構想と結びついた自己統治=自治self government観念の形成も,従来の政府概念に再検討を迫ってきている。…
※「国際政府」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」