世界大百科事典(旧版)内の《地には平和を》の言及
【タイム・マシン】より
…これは,過去へさかのぼって結婚前の親を殺せば自分はどうなるかという設問で,すなわち,親を殺せば自分は生まれないから親を殺すことはできないという論理上の堂々めぐりにおちいる。これをさらに発展させたのが,歴史の改変をもくろむ時間犯罪者と,改変を防ごうとする時間警察の闘争という図式で,アンダーソンP.W.Anderson《タイム・パトロール》(1955),小松左京《地には平和を》(1963)など多くの力作がここから生まれた。 タイム・マシンの形状は,目下のところ純然たる空想であるだけに,ウェルズのスクーター型にはじまり,携帯式の小型のものから大型の時空変換装置までさまざまだが,近年理論物理学界の一部で,回転するブラックホールに生じるワームホールworm hole(宇宙に虫食い穴状にできる一種の時空トンネル)にタイム・マシン効果があるのではないかと推測されだした。…
※「《地には平和を》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」