世界大百科事典(旧版)内の地中海横断ガスパイプラインの言及
【パイプライン】より
…原油の流動性を増すために60℃に加熱・保温されているが,最低気温-60℃という極地の凍土地帯を通るので,管路からの放射熱によって凍土が融解したりして環境の破壊が生じないように,厚さ10cmのグラスファイバーの保温板で熱遮断を行い,凍土の支持力の変動にも耐えられる特殊工法を用いて地上に敷設されている。海底パイプラインとしてはアルジェリアからシチリア島を経てイタリア本土に至る地中海横断ガスパイプラインがあげられる。このパイプラインは,水深600mのシチリア海峡を横断しており,地上部では管径1200mm,肉厚13.7mmの鋼管を用いて75kgf/cm2の圧力で運転されるが,海底部では敷設時のたわみ性を増し,強い外圧に耐えるよう管径500mm,肉厚17.5~23.8mmの鋼管3条に分けて敷設されている。…
※「地中海横断ガスパイプライン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」